来春の消費税10%増税、マンション投資に影響は?
ご存知のように来年4月、消費税8%から10%に増税の予定ですね。先日の熊本地震など加味してもこのまま進みそうな雲行きです。
最近とくに「増税はマンション投資にどんな影響がありますか?」とのご相談をよくいただきます。マンション投資に付随する税金は、種類もその対策も一度には語り尽くせません。今回は<マンション投資における消費税>に絞り再確認してみます。
マンション投資の基本収入には増税の影響なし
マンション投資で継続し得られる収入の基本は家賃
(インカムゲイン)ですが、現行法では<住宅用物件の賃料>は消費税が非課税です。
(平成元年 消費税の導入時は課税でしたが平成3年の法改正で非課税に。「住居は生活の基礎なので負担を軽くしてあげよう」との措置ですね。)
他にも…
【消費税が非課税】
□共益費
□敷金・礼金・保証金・一時金(うち返還しないもの)
□土地の貸し付け(駐車場以外)
【消費税が課税】
□駐車場の料金
□テナント・貸し倉庫など住居以外の貸し付け
こうしてみると、マンション投資の基本収入=非課税だから「消費税の増税は影響なし?」と考えられますが…
マンション投資の経費には、増税シワ寄せが…
マンション投資では修繕などの管理費・共有部の光熱費・物件の購入費といった多くの
<仕入れ>が発生します。これら<仕入れ>には消費税が課税されるのですね。
家賃収入20万円の物件を所有する場合、仕入れ率を50%とすると…
家賃20万円×仕入れ率50%=仕入れ額10万円です。
消費税8%だと ※所得税などは考えない
家賃20万円-( 仕入れ10万円+消費税8,000円 )=手元に残る利益は9万2,000円。
消費税10%に増税となると
家賃20万円-(仕入れ10万+消費税1万円)=手元に残る利益は9万円。
利益が2,000円マイナスに。事実、マンション投資において消費税の増税は「小さくジワジワ効いてくる」デメリットではあるのです。
マンション投資全体での増税リスクは大きくない
しかし結論から言いますと、全体的に見て消費税の増税を過剰に恐れる必要はありません。前述のようにマンション投資においては“多額な損害”に直結しないからです。増税が次世代の国の借金を減らし景気も家賃も上向きに…と長い目ではメリットとも見られます。
現在のマンション投資は<長期的な投資>ですから、増税などの変化に直面しても慌てず騒がず大局的な視野を持ち続けたいものです。
もちろん、目の前の経費は今まで以上に細やかなコストカットが必須に。増税となれば 私達パートナーの代行業務としてますます効率的な運用に努めることになるでしょう。
※今回は詳しく触れませんがさまざまな節税対策もあります。
現段階で確実に言えるのは、「スタート時の物件購入費は大きい」ことです。新しく物件を検討される場合は増税前8%での購入がベター。まだまだ時間はあります。ぜひじっくり検討されてみては。
大増税時代こそ資本家として生きる
マンション投資を始めると、一般的な消費者ではなく「資本家」の立場となります。資本家というと難しく聞こえますが、実体は「資本を投入し利益を得る」小学生でも分かるシンプルな構図です。株主になる・店舗に出資するetc.…資本を使い利益を得るケースはマンション投資の他にもあります。ですから“絶対にマンション投資”でなくとも個人的には良いと思っています。
ただ、数ある投資の中でもマンション投資はとにかく「分かりやすい」です。理由として<住居>は誰でも住んだ事があり現物イメージしやすいことがあります。
<住居>という なじみある物を通しローリスクに資本を使うスキルが身につきます。マンション投資で得られるのは安定した収益だけでなく資本家として利益を作り出す経験なのです。
日本は ただ労働し消費する立場の者には ますます厳しい国になっていくでしょう。その事に気がつけずコマを進めた多くの方が、20〜30年後に苦境に立たされると見ています。
消費者に厳しい増税のタイミングにこそ、マンション投資でローリスクな資産形成・
<資本家>としてのキャリアアップを。これらが大増税時代を生き抜く上で大きな助けとなるのは間違いありません。